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闇は闇に還り、そしてまた、

枕元で、衣擦れの音がする。
「お兄様、お迎えに上がりました」
「来たか、フィア」
それは契約を交わした者。
「宜しいのですね?」
「約束だから、な」
今再び、確認されるこの後の事。
「…お兄様の魂は、私が守りますから」
「ありがとう、期待しているよ」
輪廻から外れた者の、朽ちた魂が、再び輪を巡るか、どうか。
今生には意味のない事。
来世以降も、深き縁が無ければ感じられぬ事。
それでも、繋ごうと言う、その巡り合わせ。
「冥界に行ったら、とりあえず、主に挨拶せねばな…」


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2010.01.31 | | Comments(0) | Trackback(1) | Last Memory

追憶のmessage

それが最初で最後の、相対。
たった一つの、感情。


最愛で、最高の、敵。


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2010.01.31 | | Comments(0) | Trackback(0) | Last Memory

獣と妖精は、古くからそこに居た。
役目を終える事を目的として、そこに居た。

終わりが目前に迫り、それを喜べないで居る。


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2010.01.30 | | Comments(0) | Trackback(0) | Last Memory

光と涙

縁側に立つ。
今日は冷えるらしい。
愛らしい声が聞こえる。
振り向く。
体が浮かぶ。
衝撃。
悲鳴が聞こえる。
「大丈夫!?」
嗚呼、大丈夫。
どうやら足を滑らせたようだ。
頭が濡れている。触ると嫌な感触がした。
「石に当たりましたぞ! 頭、血が!」
そうなのか、これはうっかりした。
すまないが手を貸してくれ。
段差がよく分からないから、また転びそうだ。


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2010.01.27 | | Comments(0) | Trackback(0) | Last Memory

悠久の一族

始まりが 望んだもの
長くて かなしい 物語
思えば それは最初から 決まった筋書きだったのかも
しれない


【“悠久の一族”の続きを読む】

2010.01.25 | | Comments(0) | Trackback(0) | Last Memory

その手で止めたもの

それが故郷に、彼が姿を見せた最後だった。


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2010.01.22 | | Comments(0) | Trackback(0) | Last Memory

消えていくそれと、蘇るそれと

美味い、という言葉を。
主君の口から、終ぞ聞いた事はなかった。

「美味いな」

だからこそ、その言葉を聞いた時。
手に取る茶碗を滑り落とし、音もなく勝手に流れ落ちた涙の熱さを。
今も、覚えている。



『五感が失われていくだろう』
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚。
それらが消えていくという、主の病態。
聞いてから一週間、主はそれまでと変わらず暮らしていた。
だから心のどこかで安心していた。
「食事が美味いに、越した事はなかろう」
けちは付けても決して褒めようとはしなかった主が、今、そう言う。
改心と、そう信じれば、良かった。


貴方は、いつもそうやって、人を裏切る。


【“消えていくそれと、蘇るそれと”の続きを読む】

2010.01.16 | | Comments(0) | Trackback(0) | Last Memory

獣が残した呼声

無様なものだ 主殿
興味深い生であったが それもこれで終いか?
短き芝居だな もう少し楽しませてくれると思っていたが
終わるのならば仕方あるまい 意志がなくては木偶と変わらぬ
カーテンコールの無い芝居だ 最期に出てきて顔くらい出せ
それが下々に対する礼節と言うものだ
古く 若い狐よ


【“獣が残した呼声”の続きを読む】

2010.01.10 | | Comments(0) | Trackback(0) | Last Memory

いつかのはじまり

身体は変に軽く、そして力無く。
心は熱を失い、酷く冷静になっていた。


死が、再び迎えにやって来る。


一度目は、三百年の昔。
女と出会い、里を捨て駆け落ちし、子をもうけ。
化物と村民に裏切られ、妻子を逃がす為、山道に陣取った一ヶ月。
一睡もせず、一瞬も気を緩めず、向かってくる人間を残らず蹴散らし、弁慶のように立ち続けたあの日。
月を三十度見上げた末、出稼ぎに来た遠方の勇者に首をくれた。
思い出す、あの時の冷たさ。

気付けば冥府の川辺に立っていた。
死神は転生を待つようにと言ったが、それを拒否した。
 妻子が来るのを待っていたい
その一念を、死神相手に押し通した。
ただひたすら待った。
その時の、永遠とも一瞬とも言えた時間。

三百年後、異変が起きた。
現世から魂を呼び込む、外法が使われた。
その時に死神と契約をしたのだった。

 再びこの地に戻った時は魂を差し出す

しかし、輪廻にはもう、戻れない。


【“いつかのはじまり”の続きを読む】

2010.01.10 | | Comments(0) | Trackback(0) | Last Memory

撤退のお知らせ

私、風月堂は、2010年1月31日をもって撤退する事となりました。
おおよそ2000日余りの歳月を過ごしたこの地を去る事は名残惜しく思います。
ですが、吹く風があれば消える風もあり、時は無常にて移ろうものであります。
多くの方々に迷惑をかけ、また数え切れないほど助けて頂いて、ここまで歩んで参りました。
私と関わって全ての人に、今一度、感謝を述べたいと思います。
ありがとう。


当サイト、ならびに当ブログは1月31日後も暫く残っている可能性があります。
ですが順次閉鎖致しますので、リンクを貼られている方は、お手数ですがリンクを外して頂くよう、お願いします。



それでは、短い間ですが。
今しばらく、風月堂の物語を、ご覧頂きます…。

2010.01.10 | | Comments(0) | Trackback(0) | Last Memory

最期の始まり

その日は、冬の寒さが厳しくも、よく晴れた日だった。
珍しく朝に目覚め、陽光を浴びながら、色彩の薄い庭を眺める。
今日は何かあったかな、と考えているうちに一つ、咳払いをした。
それまで、何一つ予感は無かった。
だからこそ、風月は袖と唇を塗らした鮮血に、久方の驚愕を憶え。
そこから連続する激しい咳と、急激に失せる血の気に、意識を絶やした。



酷く懐かしい 感覚
また味わう 事に
今 か
今なの か



次に目覚めた時、昼を少し下っていた。
朝の日差しが嘘のように鼠色の雲が覆い、雪が降り出しそうに重い気圧が降りていた。
傍らには従者。
「小雑賀、か」
風月は名を呼び、従者は意識の回復した主を見つめる。
「若様、身体は如何ですか」
「真綿に包まれたようだ。何もかもが気怠い」
「血の気が足りないのでしょう。随分と吐かれたようですから」
そう、か。そうだろうか?
何もかもが澄んで美しく見える。
布団から出した己の腕が、己の物ではないようだ。
自分が、自分でなくなっていくこの感覚。

嗚呼、来たのか。
「小雑賀」
今、此処で。
「私はもうすぐ死ぬ」
永代の別れが、来る。



寿命百余年の、九尾の一族。
それが三百年、冥府で佇み続けた。
肉体は蘇った物としても、魂に三百年の重みが確実に降り掛かる。
朽ち掛けた魂は、崩れる。
崩れた物は、戻らない。


最期の一欠けらが、今、塵になろうとしている。

2010.01.04 | | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

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